パリオリンピックの女子ボクシングに、XY染色体(男性染色体)を持つイマネ・ケリフ(イマン・ヘリフ/イマネ・ヘリフ)選手が出場し見事優勝を果たしました!
XY染色体をもっているということは、一般的な性別は男性ということになりますが、イマネ・ケリフ選手は女性としてパリオリンピックに出場していたんです。
イマネ・ケリフ選手はなぜパリオリンピックに女性として出場していたのか、トランスジェンダーではなく病気という噂の真相について深堀りしていきます!
イマネ・ケリフ選手は東京オリンピックにも女性として出場していたんだよ!
イマネ・セリフといわれてることもあるけど、正しい名前はイマネ・ケリフ選手です!
この記事を書いた人
某女性誌の副業記者
週刊文集ライター、清沢はるひ。新卒で某大手女性週刊誌のWebメディア部門に入社し、芸能・ゴシップ記者として5年間勤務(現在は産休中)。現在はWebメディアやニュースアグリゲーター向けに記事制作や編集業務を行っている。世の中の動きをキャッチアップし、独自の視点でニュースを発信するのが趣味でありライフワーク。
【動画】イマネ・ケリフ(ヘリフ)が女性としてオリンピックに出場し炎上!
2024年8月1日、パリオリンピックボクシング女子66キロ級2回戦が行われ、イマネ・ケリフ(イマネ・セリフ)選手がアンジェラ・カリニ選手に勝利しました。
しかし、試合開始わずか46秒で、アンジェラ・カリニ選手が棄権しイマネ・ケリフ選手が勝利しています。
イマネ・ケリフとアンジェラ・カリニの試合の様子がこちら
パリ五輪、1日にはボクシング女子66キロ級2回戦が行われ、イマネ・ケリフ(アルジェリア)がアンジェラ・カリニ(イタリア)に勝利した。開始46秒でカリニが棄権、ケリフは昨年の世界選手権で性別適格性検査に不合格となり、出場権を剥奪された過去が、五輪出場は認められた。pic.twitter.com/hrbvQ1fi7v
— フィフィ (@FIFI_Egypt) August 1, 2024
実は、試合前アンジェラ・カリニ選手のコーチが彼女をこのように説得していました。
お願いだから戦わないで。相手は男だ。あなたにとって危険だ
イマネ・ケリフ選手の性別は男だから試合は放棄しろ
と説得していたのです。
競技は女子ボクシングにもかかわらず、男性が出場しているとはどういうことなのでしょうか?
試合の動画を見ても2人の体格差がはっきり分かります。また、イマネ・ケリフ選手の見た目は男性のように見えますね。
そのことから、
- なぜ男性が女子ボクシングに出場しているのか
- 金メダルを取るために性別変更してまで出場したのか
- トランスジェンダーの選手が出場できるのはおかしい
と大炎上してしまいました。
イマネ・ケリフ(ヘリフ)の性別は男女どっち?
見た目はまるで男性のようなイマネ・ケリフ選手ですが、生まれた時から女性として育てられてきた正真正銘の女性でかす。
パリオリンピックのプロフィールページでも性別は『女性』と表記されています。
また、イマネ・ケリフ選手がこれまでに出場してきた試合も、全て女性として出場してきました。
イマネ・ケリフ選手の父親も、生まれた時から女の子として育ててきたと語っており、
イマネ・ケリフ選手の性別は女性であることがわかります。
イマネ・ケリフは戸籍上も女性だと父親が証言
イマネ・ケリフ選手の父親アマルさんは、自身の娘イマネ・ケリフ選手について以下のように証言しています。
- 私の娘は6歳のときからスポーツが大好きな女の子
- 戸籍にも『1999年5月2日、イマネ・ケリフ、女性』と書いてある
- これは公式な文書で嘘をついていない
やはり、イマネ・ケリフ選手は生まれた時から女の子として育てられていたようです。
父親のアマルさんは、米日刊紙『USA Today』などの複数メディアの取材で「私は娘のことを誇りに思っている。なぜなら、彼女はチャンピオンであり、私に名誉を与えてくれた」と語り、こう訴えかけた。
「私の娘は6歳のときからスポーツが大好きな女の子だ。戸籍にも『1999年5月2日、イマネ・ケリフ、女性』と書いてある。ここにハッキリと書いてあるんだ。読んでくれ。これは公式な文書だ。嘘をついていないよ」
出典:livedoor news
イマネケリフ選手の父親は、イマネケリフ選手の性別を証明するため戸籍を公開しています。
こちらの戸籍には、アラビア語でイマネケリフ選手の名前が書いてあり、その横に『une femme(女性)』という性別の記載がされており、イマネケリフ選手は生まれた時から女性だったと主張しています。
イマネ・ケリフ(ヘリフ)は女性!トランスジェンダーではなく幼少期から病気だった
イマネ・ケリフ選手はトランスジェンダーだと言われ、多くの誹謗中傷の声も出てきていますが、
イマネ・ケリフ(ヘリフ)選手はトランスジェンダーではなく、性別は女性です。
では、なぜこんなにも見た目が男性っぽいのかというと、イマネ・ケリフ選手は
アンドロゲン不応症
という性分化疾患だからなんです。
アンドロゲン不応症とは・・・
アンドロゲン不応症候群(androgen insensitivity syndrome:AIS)とは,染色体核型は46XYであるがアンドロゲン受容体(androgen receptor:AR)遺伝子の異常により男性化が障害され,女性の表現型を示す疾患である。
出典:https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=19863
イマネ・ケリフ選手は、もともと男性として生まれて女性に性別変更したわけではなく、生まれた時から性別は女性として育てられており、性別テストを受けて初めてXY染色体を持つという病気が発覚したということになります。
イマネ・ケリフ(ヘリフ)選手の幼少期の写真
こちらがイマネ・ケリフ選手の幼少期の写真ですが、どの写真もかわいらしい女の子の姿をしています。
幼いころからイマネ・ケリフ(ヘリフ)選手が女性として育てられてきた証拠ではないでしょうか。
イマネ・ケリフ選手の幼少期の写真
また、パリオリンピックでは12才時点での性器で男女判定をしています。
このことからも、イマネ・ケリフ選手は女性として生まれていたことが分かりますね。
トランスジェンダーとは別問題です。
しかし、だからといってXY染色体(男性染色体)を持つ選手がそのまま女子選手と公平に試合ができるとも思えません。
スポーツの公平性を考えると、今後も検討していく必要がありそうですね。
イマネ・ケリフ(ヘリフ)はなぜ女性としてオリンピックに出場できた?
見た目が男性のイマネ・ケリフ選手はなぜXY染色体(男性染色体)を持ちながらパリオリンピックに女性として参加できたのでしょうか?
その理由について深堀していきます!
国際ボクシング協会(IBA)の性別適格性検査は不合格
実は2023年3月にインド・ニューデリーで開かれた女子世界選手権で、イマネ・ケリフ選手は性別テストに失格し、出場権が剝奪されています。
国際ボクシング協会(IBA)によると、失格になったのは医学的理由と説明されています。
国際ボクシング協会(IBA)のウマル・クレムリョフ会長による説明は以下の通りです。
- DNA検査でXY染色体を持っていることが証明された
- 体内のテストステロン値が高い
イマネ・ケリフ選手は、DNA検査でXY染色体をもっていることが判明し、生物学的には男性であるという結果が出ました。
そのため、競争の公平性と誠実さを維持するためにイマネ・ケリフ選手と林郁婷(リン・ユーチン)選手の出場権がはく奪されました。
IOCが設立した特別組織「PBU」で出場が認められた
では、国際ボクシング協会(IBA)によって失格とされたイマネ・ケリフ選手は、なぜパリオリンピックに出場することができたのでしょうか?
実は、国際ボクシング協会(IBA)は組織運営や不正判定の問題で、国際オリンピック委員会(IOC)から統括競技団体として承認が取り消されていたんです。
そのため、パリ五輪のボクシング競技はIOCが設立した特別組織「パリ2024ボクシングユニット」(PBU)によって運営され、その結果イマネ・ケリフ選手は女子選手としての出場が認められました。
IOCのマーク・アダムス(Mark Adams)広報部長も、「女子カテゴリーに出場する選手は全員、競技参加資格を満たしている」と説明しています。
そのため、イマネ・ケリフ選手はパリオリンピックで【女性】として出場を果たしました。
イマネ・ケリフ(ヘリフ)のwiki経歴
XY染色体を持つ男性にも関わらず女子ボクシングの試合に出場していると炎上してしまった、アルジェリアのイマネ・ケリフ選手のwikiプロフィールを紹介します。
イマネ・ケリフのwikiプロフィール
名前 | イマネ・ケリフ(イマン・ヘリフ/イマネ・ヘリフ/イマネ・ヘリフ) (Imane KHELIF) |
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生年月日 | 1999年5月2日 |
年齢 | 25歳(2024年7月現在) |
性別 | 女性 |
身長 | 178cm |
国籍 | アルジェリア |
職業 | ボクシング選手 |
https://www.instagram.com/imane_khelif_10/ | |
Twitter(X) | なし |
大会経歴 | 2018年 AIBA女子世界ボクシング選手権出場 2019年 AIBA女子世界ボクシング選手権出場 2022年 IBA女子世界ボクシング選手(準優勝) 2020年 東京オリンピック出場 2022年 世界選手権(銀メダル) 2022年 アフリカ選手権(金メダル) 2022年 地中海競技大会(金メダル) 2024年 パリオリンピック出場 |
国籍はアルジェリア
イマネ・ケリフ選手の国籍はアルジェアです。
アルジェリア北西部のティアレト州の田舎の村で育ちました。
サッカーからボクシングへ転向
イマネ・ケリフ選手はもともとボクシングをする前にサッカーをしており、16歳のときにはアルジェリア西部のティアレットの田舎の村でサッカーで優秀な成績を収めています。
その後ボクシングに興味をもったイマネ・ケリフ選手でしたが、父親は女性がボクシングをすることを認めませんでした。
ボクシングを続けるためには、毎週10キロ離れた隣の村まで練習のために通わなけばならず、バス代も必要です。
しかしボクシングを反対されているため、父親に相談することができなかったイマネ・ケリフ選手は、交通費を稼ぐために、リサイクル用の金属くずを売ってお金を得ることで、定期的にボクシングの練習を続けることができました。
2018年(19歳)からボクシングの試合に出場
毎週長時間のトレーニングを経て、19歳になったイマネ・ケリフ選手は、2018年にニューデリーで開催された世界選手権に出場しますが、カリーナ・イブラギモワに1回戦で敗退し17位に終わっています。
その後、2019年にロシアで開催された世界選手権でアルジェリア代表として出場し、1回戦で敗退し33位という成績でした。
2020年(21歳)東京オリンピックに出場していた
実はイマネ・ケリフ選手は2020年に行われた東京五輪にも出場していました。
結果はベスト8敗退でしたが、当時は現在のように性別について騒がれていなかったようです。
2022年(23歳)IBA女子世界ボクシング選手権で準優勝
その後イマネ・ケリフ選手は、2022年のIBA女子世界ボクシング選手権で、チェルシー・ヘイネンを破り、決勝に進出した初のアルジェリア人女性ボクサーとなりました。
決勝ではエイミー・ブロードハーストに敗れ、準優勝という成績を収めています。
2023年IBA女子世界ボクシング選手権の決勝で失格となる
イマネ・ケリフ選手は、2023年3月にふたたびIBA女子世界ボクシング選手権の決勝に進出したが、金メダルを争う直前に資格基準を満たさいと判断され失格となりました。
IBAは、イマネ・クリフ選手失格の理由として、以下の理由を述べています。
- DNA検査でXY染色体を持っていることが証明された
- 体内のテストステロン値が高い
2024年パリオリンピック出場
国際オリンピック委員会(IOC)は、イマネ・ケリフ選手を失格にしたIBAとは異なる規則を用いていたため、ケリフ選手が2024年パリ夏季オリンピックに出場することを承認しました。
IOCのマーク・アダムス(Mark Adams)広報部長も、「女子カテゴリーに出場する選手は全員、競技参加資格を満たしている」と説明しています。
イマネ・ケリフは結婚してる?
イマネ・ケリフ選手は現時点で結婚していない可能性が高いです。
Wikipediaにも既婚の記載はありませんでした。
イマネ・ケリフ選手のインスタグラムも見てみましたが、ほとんどボクシング関係の投稿で、恋人との2ショットなども見つかりませんでした。
イマネ・ケリフ選手は現在25歳なので、まだ結婚は考えていない可能性もありますね。
また、アンドロゲン不応症という性分化疾患も結婚の障壁になっているのかもしれません。
まとめ:イマネ・ケリフ(ヘリフ)の性別は男女どっち?wiki経歴や病気の真相まとめ
この記事では、パリオリンピックの女子ボクシングに出場したXY染色体(男性染色体)を持つイマネ・ケリフ選手についてまとめました。
確かに見た目は男性のようですが、イマネ・ケリフ選手は生まれた時から女性として育てられてきており、性別は女性です。
そのため、トランスジェンダーで性別を後から変更したわけではありませんでした。
しかし、XY染色体を持っていることで、男性のような体つきをしていますし、力も女性よりは強いでしょう。
スポーツの公平性の観点から、今後も協議は続いていくのではと考えられますね。
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